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未来をつくる家づくりノート②-1
第2シーズン 安心して暮らすためのお金を考える
第1話
家を建てることと、幸せに暮らすことは、同じではありません。
家づくりのご相談をいただくと、
「このくらいなら借りられますよ。」
という話を耳にすることがあります。
もちろん、それは間違いではありません。
金融機関は、収入や返済能力をもとに借入可能額を教えてくれます。
住宅会社も、その予算の中で素敵な住まいを提案してくれます。
でも、わたしたちは時々、こんなことを考えます。
借りられる金額と、安心して返せる金額は、本当に同じなのでしょうか。
「家を建てたら旅行に行けなくなった。」
以前、ご相談いただいたご夫婦のお話です。
そのご家族は、お子さんが小さい頃から、毎年夏になると旅行へ出かけていました。
「子どもが大きくなっても、家族旅行は続けたいんです。」
それが、ご夫婦共通の願いでした。
ところが、住宅ローンの返済額を一緒に考えていく中で、ご主人がこんなことをおっしゃいました。
「この返済額だと、旅行は難しくなるかもしれませんね。」
奥様も少し寂しそうな表情をされていました。
そのとき、わたしたちは思いました。
家は、家族の幸せのために建てるものです。
もし家を建てたことで、大切にしたかった時間を失ってしまうとしたら、それは少し違うのではないでしょうか。
その後、ご夫婦はもう一度予算を見直しました。
建物を少しコンパクトにし、設備も優先順位を整理しました。
数年後、お子さんと一緒に旅行へ行った写真を見せていただいたとき、ご主人が笑顔でこう話してくださいました。
「無理をしなくて、本当に良かったです。」
家計にも、「ちょうどいい」があります。
第1シーズンでは、
「広い家より、ちょうどいい家」
というお話をしました。
実は、お金も同じです。
借りられるだけ借りることが正解ではありません。
必要以上に我慢することも正解ではありません。
ご家族が安心して暮らし続けられる、
「わが家にちょうどいい家計」
があります。
そのバランスを考えることが、家づくりではとても大切です。
家は、人生の一部です。
家を建てることは、大きな出来事です。
でも、人生にはそれ以外にも、たくさんの楽しみがあります。
子どもの教育。
家族旅行。
趣味。
外食。
親との時間。
そして、将来の安心。
家づくりは、それらを諦めるためのものではありません。
むしろ、
これからの暮らしをもっと豊かにするための選択
であってほしいと、わたしたちは考えています。
わたしたちが面談で最初にお聞きすること
資金計画のご相談では、最初に住宅ローンの話をすることはほとんどありません。
代わりに、お聞きすることがあります。
「これから先、ご家族でどんな暮らしをしていきたいですか。」
旅行のお話をされる方。
お子さんの進学のお話をされる方。
老後は夫婦でゆっくり過ごしたいと話される方。
その未来が見えてから、お金の話を始めます。
お金は目的ではありません。
ご家族の未来を支えるための手段だからです。
次回予告
第2話では、「住宅ローンは、できるだけ早く返した方がいいのでしょうか。」というテーマで考えてみます。
繰り上げ返済を急ぐことが、本当に家族にとって良い選択なのか。
少し違う視点から、一緒に考えていきたいと思います。
家づくりに正解はありません。
でも、ご家族らしい答えはきっとあります。
わたしたちは、その答えを一緒に考えていきたいと思っています。
あなたのおうちの話を聞かせてください。