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未来をつくる家づくりノート⑤-4
第5シーズン 家を建てた、その先の暮らし
第4話
家の価値は、築年数だけでは決まりません。
「家は建てた瞬間に価値が下がる。」
そんな話を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
たしかに、不動産として見れば、築年数は一つの評価基準になります。
でも、家の価値は、それだけではありません。
数字では表せない価値も、確かに存在します。
そして、その価値は、住み始めてから少しずつ育っていきます。
十五年ぶりに訪れた家
以前、ご相談いただいたご家族のお宅を、十五年ぶりに訪ねる機会がありました。
新築だった頃の真新しさはありません。
外壁も少し落ち着いた色合いになり、庭の木も大きく育っていました。
でも、その家には年月を重ねたからこその温かさがありました。
玄関には家族写真。
庭には、ご夫婦が手入れを続けてきた花壇。
リビングには、お子さんたちの卒業アルバム。
「この家も、一緒に年を重ねてきたんですよ。」
ご主人がそう話してくださいました。
その言葉を聞いたとき、
「価値」という言葉の意味を改めて考えさせられました。
家は、「使うもの」ではなく「育てるもの」。
新築の家は完成しています。
でも、暮らしは完成していません。
床に少し傷がつくこともあります。
壁紙が汚れることもあります。
庭の木が大きくなりすぎることもあります。
それでも、その一つひとつが暮らしの歴史になります。
そして、必要なときに手をかける。
外壁を塗り替える。
設備を交換する。
庭を整える。
そうやって家に手をかけながら暮らすことは、
家を長持ちさせるだけでなく、
「この家を大切にしてきた」という時間を積み重ねることでもあります。
「資産」は、お金だけではありません。
資産というと、預貯金や投資を思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、それも大切です。
でも、自宅もまた、大切な資産の一つです。
それは「売ったらいくらになるか」という話だけではありません。
家族が安心して暮らせる場所であること。
災害から家族を守ること。
将来、住み継ぐという選択肢を残せること。
そうした価値も、自宅が持つ大切な役割です。
だからこそ、家を「買ったもの」と考えるのではなく、
「育てていく資産」
という視点を持つことも大切なのではないでしょうか。
わたしたちが面談でお伝えしていること
家づくりは、建てるまでに多くの時間をかけます。
でも、本当に長い時間を過ごすのは、そのあとです。
だからこそ、
「どう建てるか」
だけでなく、
「どう住み続けるか」
も一緒に考えていただきたいと思っています。
家に手をかけることは、建物のためだけではありません。
これからも安心して暮らし続けるための、ご家族への投資でもあるのです。
次回予告
第5話では、第5シーズンの締めくくりとして、「幸せな家づくりとは、どんな家を建てることなのでしょうか。」というテーマでお話しします。
性能や価格では測れない、本当に豊かな暮らしについて、一緒に考えて第5シーズンを締めくくりたいと思います。
家づくりに正解はありません。
でも、ご家族らしい答えはきっとあります。
わたしたちは、その答えを一緒に考えていきたいと思っています。
あなたのおうちの話を聞かせてください。