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【失敗したくない方必見】関東の地盤が強い土地ランキング!探すコツや改善方法も解説
「これから関東に引っ越すから地盤が強い土地を知りたい」
「家を建てるけど、いい土地はどのエリアにあるんだろう」
「地盤が強い土地を手っ取り早く見つけたい」
今回は、関東の地盤が強い県をランキング形式で解説します。
地盤が弱い土地に住宅を建ててしまうと重量のある家を建築できなかったり、地震によって建物が倒壊したりする可能性があります。
しかし、土地選びから気をつけていればこういったリスクを防げるでしょう。
本記事の内容は、以下についてです。
・【おすすめは群馬県】関東の地盤が強い土地ランキング
・地盤が強い土地を探すコツ9選
・関東で地盤が強くない土地を選んだときの対策3選
最後まで読めば安定した土地で家づくりができ、ご家族で快適な生活が実現できます。
地盤が強い土地を探している方は、ぜひご覧ください!
【おすすめは群馬県】関東の地盤が強い土地ランキング
関東順位 | 全国順位 | 都道府県 | 地盤点数 |
ー | 1位 | 沖縄県 | 82.754点 |
1位 | 2位 | 群馬県 | 78.998点 |
2位 | 4位 | 栃木県 | 78.630点 |
3位 | 7位 | 茨城県 | 75.193点 |
4位 | 19位 | 埼玉県 | 70.379点 |
5位 | 25位 | 東京都 | 69.918点 |
6位 | 26位 | 千葉県 | 69.598点 |
7位 | 38位 | 神奈川県 | 66.534点 |
参照元:住所検索ハザードマップ|日本の地盤の強い47都道府県ランキングと災害ハザードマップ
※2024年1月更新情報
上記の表は、地盤総研が保有する「地盤安心スコア」を各都道府県ごとにランキング形式で表したものです。
関東で最も地盤の強い地域は群馬県であり、強度は全国2位を誇ります。
群馬の地盤が強い理由は、周辺山地の岩盤や火山からもたらされた火山灰が安定した平地をつくっているからです。
人口が最も多い東京都は全国ランキングが25位です。
東京都の地盤は、品川区や池袋区あたりを東西に分けて東側を「下町エリア」、西側を「山手エリア」と呼びます。
しかし、山手エリアでも柔らかい土や枯れた植物が堆積してできた谷底低地が点在しているため、全ての地域の地盤が強いとは限りません。
谷底低地は、東京都や埼玉県南部に多いです。
一方で、群馬県は谷底低地の割合が低く自然災害も少ないため、住むのに適しています。
関東で地盤が強い地域を探している方は群馬県を検討してみましょう。
実際に住む土地の探し方について「【不動産のプロが解説】注文住宅の土地探しの方法5選!手順や探し方の裏ワザも紹介」で詳しく解説しているので、ご覧ください!
地盤が強い土地のメリット3選
地盤が強い土地は、以下のメリットがあります。
- 地震の揺れを抑える
- 不同沈下のリスクを下げる
- 重量のある家を建てられる
それぞれ詳細に説明するのでご覧ください。
1.地震の揺れを抑える
地盤が強いと地面自体が揺れにくいため、建物が地震に対して強くなります。
そのため、建物倒壊や家具損傷のリスクが低くなり、大地震後の修繕費用を抑えられるでしょう。
また、揺れに強ければ建物自体の消耗を防ぐため、住宅維持費用の節約にもつながります。
このように、地震対策をするには建物の耐震性や構造だけでなく、地盤の強さにも注意する必要があります。
2.不同沈下のリスクを下げる
不同沈下とは「建物が不揃いに沈んだり滑り出したりする現象のこと」で、床が傾くデメリットがあります。
大地震によって基礎・柱が損傷したり、地盤が弱かったりすると起きる現象です。
しかし、地盤が強ければこの不同沈下のリスクを下げられます。
不同沈下を起こさないためには安定している土地を選択し、強度のある地盤まで基礎を伸ばすことが大切です。
3.重量のある家を建てられる
地盤が弱い状態で、重量のある家を建てると家が沈んでしまう可能性があります。
家の重さは、16坪ほどの木造二階建て住宅で約30t、鉄骨の二階建てで約40tの重さがあると言われており、この重量を超えると少なからず地盤が沈んでしまいます。
重量のある素材の例は以下のとおりです。
- 粘土瓦
- セメント瓦
- 鉄筋コンクリート
- 広葉樹素材
しかし、地盤が弱いと土地を購入してもこういった構造や素材を取り付けられない可能性があります。
購入する土地に対して、理想の住宅建築が可能か確かめることが大切です。
地盤が強い土地を探すコツ9選
地盤が強い土地を探すコツは、以下の9つです。
- 地盤調査を依頼する
- ハザードマップを確かめる
- 地層年代が古い土地から選ぶ
- 標高が高く地下水位が低い土地を意識する
- 盛り土でないか確認する
- 埋立地を避ける
- 過去の航空写真を確かめる
- 古地図を確認する
- 古い神社・仏閣が近くにある土地を選ぶ
順番に解説します。
1.地盤調査を依頼する
地盤が強い土地を探す確実な方法は、不動産会社に地盤調査を依頼することです。
地盤調査を日ごろから行っている専門家であれば、正確な強度を確かめられるでしょう。
地盤調査ではSWS試験(スクリューウエイト貫入試験)が主流になっています。
SWS試験とは、地面に棒を垂直に刺し上から重りを載せて自沈量や土へのめり込み具合を確認することです。
地層 | N値の目安 |
粘性土層 | 20程度以上 |
砂層、砂礫層 | 30程度以上 |
参照元:日本応用地質学会|ボーリング調査の堀り止めについて
粘性土層であればN値が20以上、砂・砂礫層であれば30以上で良質な地盤と判断されます。
一般的に、地盤調査は土地を購入する前に不動産会社によって行われます。
地盤調査や土地購入の手順については関連記事「【保存版】土地を買って家を建てる手順7ステップ!具体的な探し方・買い方も紹介」で詳しく解説しているので、ご覧ください!
2.ハザードマップを確かめる
ハザードマップとは「自然災害による被害の軽減や防災対策に使用する目的で、被災想定区域や避難場所・避難経路などの防災関係施設の位置などを表示した地図」です。
災害の原因となる地形や地盤の特徴から作成されているため、特定の地域の地盤を確かめられます。
ハザードマップは、市町村の災害関係課で配布されているため参考にしてみてください。
参照元:国土地理院|ハザードマップ
3.地層年代が古い土地から選ぶ
古い地層は、長期間圧力がかかり続け、締め固まっているため地盤が強い傾向があります。
地層年代は、地盤調査をしたり地質図などの文献を確認したりすることで判断できます。
実際に住む土地の地層年代も意識してみましょう。
4.標高が高く地下水位が低い土地を意識する
標高が高く地下水位が低ければ、地震発生時の液状化現象が起こりにくくなります。
液状化現象は、地下水位が高く土と砂の粒子結合が解け、地下水に浮くことで起きる現象だからです。
実際に、液状化現象が起こりやすい埋立地は地下水位が高い特徴があります。
5.盛り土でないか確認する
盛り土とは「土地を使いやすくするために土を盛ること」を言います。
地盤は自然に形成された土地と、住みやすくするために土を盛ったり削ったりした人口の土地に分かれます。
盛り土は柔らかいため、盛り土によって平坦になった土地は崩れやすいことが特徴です。
具体的には、大地震で揺れを抑えられなかったり、不同沈下を引き起こしてしまったりなどのデメリットがあります。
土地を選ぶときは自然地形や切土(削られた土地)から選ぶのがおすすめです。
参照元:NHK|「盛り土とは?」知っておきたいポイント解説
6.埋立地を避ける
埋立地とは「海面や湖など公用水面を護岸で囲い、その中に廃棄物や土砂などを投入することによって造成された土地」のことです。
埋立地は陸続きに水面を埋め立てて陸地にした場合と、水面に新しく島をつくる場合の2つに分かれます。
もともと液体があった場所を土で埋めたため、地盤の水分が多く安定しない特徴があります。
周りに海が多いため津波や高潮の被害を受ける可能性があるうえに、液状化しやすいため埋立地に住む場合は十分な注意が必要です。
参照元:東京都港湾曲|埋立地とは?
7.過去の航空写真を確かめる
過去の航空写真を見れば、今までの土地の変化や周りがどういった地盤で形成されているのか判断できます。
- 田んぼ
- 畑
- 沼
田んぼや畑で形成されていた土地は、地盤が軟弱で家を建てても沈んでしまうかもしれません。
過去の土地状況はGoogle EarthやGoogle Mapで閲覧できるため、確認してみてください。
8.古地図を確認する
日本国土には、縄文時代では海に沈んでいたが、その後の隆起によって海面から出てきた土地があります。
そのため、縄文古地図で確認できる土地は昔からの陸地であり地盤が強いです。
逆に、過去に海に沈んでいた土地は水分が多く地盤が弱い可能性があります。
9.古い神社・仏閣が近くにある土地を選ぶ
神社や仏閣は自然災害のリスクが小さく安定している場所に建てられるため、周囲の土地は地盤が強いです。
実際に、昔から人が住んでいて安全な高所にあるケースが多いです。
神社や仏閣が近くにあるかを、地盤が強い土地を探す際のひとつの判断材料にしてみてください。
関東で地盤が強くない土地を選んだときの対策3選
周辺環境や利便性のよさから地盤が強くない土地を選ぶことがあるかもしれません。
地盤が強くない土地を選んだときの対策は、以下の3つです。
- 地盤改良をする
- 自分で転圧をする
- 建物の耐震性を高める
それぞれ詳細に解説します。
1.地盤改良をする
地盤が弱くても改良すれば強度をあげることが可能です。
地盤改良には主に以下の方法があります。
- セメントを地面に混ぜて地盤を固める
- 杭をはじめとした補強材を打ち込む
- 鋼管を地盤まで打ち込み支える
地盤改良は工務店やハウスメーカーで行っており、最低100万円程度かかることが多いです。
費用がかかりますが地盤の強度を大きく上げられるためおすすめです。
2.自分で転圧をする
転圧とは「力を加えて空気を押し出し粒子同士の密度を高めること」で、自分で転圧機を用いて地盤を固めることもできます。
転圧機には以下のものがあります。
- ランマー
- プレート
- ローラー
建物を建てる前でないと転圧できないため注意しましょう。
また、転圧は自分でやるとうまく整わなかったり効果が薄かったりする可能性があります。
最悪の場合、転圧機の利用を誤り怪我をしてしまうかもしれません。
予算の問題がない場合、地盤改良工事を専門家に依頼したほうが性能面や安全面でおすすめです。
3.建物の耐震性を高める
構造 | 耐震構造 | 制振構造 | 免震構造 |
特徴 | 柱・壁・床などを
固くつなげて 建物自体を頑丈にする |
壁の中に組み込んだ
ダンパーなどの制振装置で 建物の揺れを吸収する |
建物と基礎の間に
免震装置を設置し 地震の揺れを 建物に伝えにくくする |
価格 | 1棟150万円程度 | 1棟50万円程度 | 1棟200万円程度 |
メリット | ・コストが安い | ・やや揺れを軽減できる | ・揺れを軽減できる ・繰り返しの地震に強い |
デメリット | ・地震の揺れ自体は建物に伝わるため消耗する ・繰り返しの地震に弱い |
・取扱業者が少ない | ・コストが高い |
地盤以外で地震に強くなるために、建物の構造自体を変えて耐震性を高める方法もあります。
耐震性を高める主な構造は以下の3つです。
- 耐震構造
- 制振構造
- 免震構造
耐震構造はコストが安いが揺れを軽減できないため、地震のたびに建物が消耗してしまいます。
一度は地震に耐えられても、2〜3回目で建物が倒壊してしまうかもしれません。
一方で、制振構造や免震構造は、装置を設置することで揺れ自体を吸収できるため住宅を長く維持することが可能です。
地盤が弱い場合、建物の強度自体を高めることも意識してみましょう。