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未来をつくる家づくりノート④-1
第4シーズン 暮らす場所を選ぶ
第1話
「土地」を探しているつもりが、「暮らし」を探しているのかもしれません。
「土地を探しています。」
家づくりのご相談では、最初によく聞く言葉です。
駅から近い場所がいい。
学校区を優先したい。
日当たりの良い土地がいい。
買い物が便利な場所がいい。
どれも、とても大切な条件です。
でも、お話をしていると、あることに気づきます。
皆さんが本当に探しているのは、土地そのものではなく、
**「その場所で始まる暮らし」**なのです。
「駅から近い方がいい」と思っていました。
以前、ご相談いただいたご夫婦のお話です。
ご主人は、通勤を考えて駅から近い土地を希望されていました。
一方で奥様は、
「子どもが安心して遊べる公園が近くにあるといいな。」
という思いをお持ちでした。
どちらも大切な希望です。
そこで、ご夫婦にこんな質問をしました。
「休日は、ご家族でどんな時間を過ごしたいですか。」
少し考えたあと、ご主人が笑いながら答えました。
「実は、休日はほとんど車で出かけるんです。」
その一言で、ご夫婦の土地選びの基準が変わりました。
駅まで徒歩5分よりも、子どもが遊べる公園や、静かな住環境を優先することにしたのです。
「通勤時間」だけでなく、「休日の時間」まで考えたことで、ご家族らしい答えが見つかりました。
土地は、毎日の景色になります。
家は建て替えることができても、土地は簡単には変えられません。
毎朝歩く道。
夕方の帰り道。
近所の公園。
季節ごとに咲く花。
スーパーまでの道のり。
子どもが通学する風景。
そのすべてが、暮らしの一部になっていきます。
だから土地選びは、「条件」を探すだけではなく、
「毎日の景色」を選ぶことでもあります。
「便利」と「心地よい」は、同じではありません。
もちろん、利便性は大切です。
駅が近い。
買い物がしやすい。
病院が近くにある。
それらは暮らしを支えてくれます。
でも、「便利だから心地よい」とは限りません。
静かな住宅街で落ち着いて暮らしたい方もいます。
自然を感じながら子育てをしたい方もいます。
カフェや図書館が近いことに魅力を感じる方もいます。
暮らしの心地よさは、ご家族によって違います。
だからこそ、「人気の土地」ではなく、
「わが家らしい土地」
を見つけることが大切なのです。
わたしたちが面談でお聞きしていること
土地探しのお話になると、
「どの地域をご希望ですか。」
と聞く前に、お聞きすることがあります。
「朝起きてから夜眠るまで、どんな一日を過ごしたいですか。」
少し意外そうな表情をされる方もいらっしゃいます。
でも、そのお話を伺っていると、
駅よりも公園。
広い道路よりも静かな住宅街。
新しい分譲地よりも、ご実家の近く。
そんなふうに、本当に大切な条件が少しずつ見えてきます。
次回予告
第2話では、「人気のエリアが、わが家にとって良い場所とは限りません。」というテーマで考えます。
ランキングや地価だけでは分からない、「暮らしやすい場所」の見つけ方について、一緒に考えていきたいと思います。
家づくりに正解はありません。
でも、ご家族らしい答えはきっとあります。
わたしたちは、その答えを一緒に考えていきたいと思っています。
あなたのおうちの話を聞かせてください。